『しあわせな新世界』

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本SS(短編小説)は、2011年から2015年ごろまでwisper様に掲載されていた作品です。

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ケンヤの全身に電撃のような緊張感が駆け抜けた。

彼の動きが止まる。

白く塗装された金属製のドアが、目の前でスッと開く。

ドアの向こうから姿を現したのは、先ほどの看護婦。

「あらあら。お迎えしてくれるなんて、気の利いた彼氏だこと。」

看護婦は笑顔を浮かべて、ドアの陰にいる誰かに向かって言葉を投げかけた。

看護婦について部屋に入ってきたのは、ケンヤより少し年上の女の子だった。

彼は、その娘の姿に見覚えがあった。

長い栗色の髪を結った女子学生。

名前も知っていた。

もっとも、正確に言えば、彼が知っていたのはこの女子学生と同じ容姿の人物である。

白いセーラー服姿に赤いネクタイ。

ブラで押さえているはずの胸は、制服に小高い丘を作っている。

ケンヤの心臓の鼓動はどんどん速くなった。

「初めまして。」

そう言うが早いか、年上の女子高生は左右の手で彼のそれを握った。

温かく柔らかい二つの手のひらが、心地良く重なりあう。

「あっ、どうも・・・」

ケンヤがシドロモドロに答えると、女の子は彼の両手を解放した。

「この子は性行為指導員のマミさん。今日から3日間、ケンヤ君はマミさんに手取り足取り、色々指導してもらうの。」

性行為という言葉を聞いて、ケンヤの顔が紅潮する。

「お嫁さんと仲良しになるには性行為がすっごくだいじ。君は今日から大人なんだから、性行為をしっかり勉強しなきゃ。」

マミは自信たっぷりの表情だ。

「ケンヤ君、マミさんの言うことをよく聞いてね。大事なことなんだから、恥ずかしがってばかりいてはダメよ。わからないことがあったら、何でもマミさんに聞いて教えてもらうのよ。いいわね。」

看護婦は部屋を出て行ってしまう。



マミは部屋のベッドに歩いていくと、その中央に体育座りした。

紺色のプリーツスカートは長さが足りず、肉付きのよい腿と白いパンツをあらわにしてしまう。

「緊張することないよ。時間は限られてるんだから、カチコチになるだけ損だよ?」

ゆっくりと脚を開き、マミは堂々と無地の白い下着を晒す。

「ねぇ、ケンヤ君は、誰をオカズにしてオナニーしてるの?」

「ええっ!?」

「お姉さん知ってるよ。ケンヤ君のお気入りのオナニーネタ。」

「ど、どうしてそんなこと知ってるのっ。」

「だーいすきな子がいるんだよね?シコシコ、シコシコ♪昨日だって4回も抜いちゃったんだよね。」

ケンヤは羞恥心のあまりマミを直視できず、うつむいた。

「そんな辛そうにしなくてもいいんだよぉ。エッチなことは悪いことじゃないんだから。」

「・・・」

「ねぇねぇ、教えてよ。君のお気入りの子。昨日使った子。」

「知ってるんでしょ?知ってるのにどうして聞くの・・・」

「言わせてみたいの。」

「・・・」

「結構口が固んだ?そう・・・じゃあ、言わなくていいわ。その代わり行動で示して。」

自分の耳が信じられず、ケンヤは顔をあげた。

マミはスカートをめくり上げてウィンクする。

「ねっ!そばに来て。」

年上の女子生徒は優しく微笑んだ。

ケンヤはズボンをずり下ろしベッドの上に座る。

マミと対面すると、彼女は脚をケンヤの肩にかけた。

「どう?紙媒体でシコシコするより気持よくイけるわよ。好きなところに発射していいからね。」

「マミさんの中に入れたいです・・・」

「入れたらすぐイっちゃうよ?全部精液出しちゃうから、おま○こはお預けねっ。」

「はうぅ・・・」

「あたしのおまん○に入れたかったら、いっぱいシコシコしなさい?」

返事もせず、ケンヤは己の欲棒をシゴキ始めた。

何度も右手を往復させ、自身の手の平で生殖器に快楽を摺り込んでいく作業。

しかし、今日は目の前に『お気に入り』がいるのだ。

目の前どころか、彼女の脚を半分肩で抱えている。

2分も経たないうちに亀頭の先端からネットリとした先走りが垂れてきた。

「さて、あとは秒読みだね♪どこにかけたいのかな?」

「うっ、ううっ・・・」

腰奥から湧き上がる快楽が急速に理性を浸食する。

理性が消耗すれば消耗するほどに、さらなる快楽を渇望し右手の動きが速くなる。

ブリュッ、ブリュッと我慢汁が勢いよく吹き出て、ケンヤが座っているシーツを濡らす。

「くうううううっ・・・!」

「あははは、もーフィニッシュしちゃうの?」

嘲笑するようなマミの言葉で、精液を外界から途絶している括約筋の堤防が崩れた。

「ぐ、ぐぐぐぅっ!」

真っ白な幸福感が尿道を駆け抜けて鈴口から飛び出す。

ピュッ!ドピュッ!ドブッ!

精液は左腿の内側にドロリと付着した。

「はーい、一回目。さ、休まず二回目イッてみよっか♪」

「はぁはぁ、ぜぇぜぇ・・・にかいめ・・・?」

「何よぉ。すっとぼけて。あたしのこと、好きなんでしょ?あたしでいつもオナニーしてるんでしょ?」

「ええ、そりゃ、いつもマミさんで・・・マミさんが好きで、いつも・・・」

「じゃあ、シて?ヌキヌキして、あたしにミルクいっぱいかけて。」

「はい・・・」

少し強めに、萎えたペニスをしごく。

「ねえ、今月号の写真は、どれで一番抜いた?」

「え・・・そ、そんなこと聞かないでくださいっ・・・」

「@スクール水着、A体操服、Bセーラー服、Cコスプレ。さあ!どれでしょ〜♪」

マミが言ってる間に、ケンヤのムスコはどんどん固くなっていく。

「正解はどれでしょう!答えは・・・射精のあとで〜♪」

「ええっ!?なんですそれ・・・誰に聞いてるの、ハァハァ、ぜぇぜぇ・・・」

自慰行為に夢中になりながらも、マミの妙なセリフを気にするケンヤ。

「うふふ。この部屋にはね、カメラがあるんだよ?君の恥ずかし〜☆姿、しっかり録画されてるの。」

『しまった』と思う気持ちに、射精願望が勝ってしまう。

目の前の開脚したマミを堪能しながら楽しむオナニーは最高だった。

先ほどの射精からわずか3分で再び先走りが溢れだしてしまう。

「ねぇねぇケンヤくぅん、あたしとまん○したい〜?」

「し、したい、したいです!」

「えへへっ♪セックスしたい〜?」

「したい!したいです!したいしたい・・・」

言いながらふわっと体が軽くなり、ペニスの内側から甘い射精感が広がっていく。

ビュクッ!ビュクビュク!

ビュッ!ビュッ!ビュビュビュビュッ!

亀頭は、断続的に大小のスペルマを射精する。

「ああああ〜・・・気持ちいいよぉ・・・」

ケンヤは次々と精液を打ち出して、マミのパンティーにシミをつくってしまった。

「あはっ♪セックスしたいのに、オナニーでイっちゃったね♪」

「ぜぇ、ぜぇぜぇ、・・・ハァハァハァ・・・」

「疲れる?」

「うん。」

「でも、楽しいでしょ?」

「そりゃ、すごく・・・」

「セックスもいいけど、オナニーはオナニーで楽しいの。お嫁さんも、オナニーいっぱいしてあげると喜んでくれるから。」

「そうなんだ・・・」

「あたしも嬉しいな。君のオナニーの記録みて、嬉しかったりびっくりしたり。こんなにシテくれてるんだって思うと、すごく濡れてきちゃって。」 「き、記録って?どこにそんなものがあるんです?」

「君の家にはいっぱいカメラが仕掛けられてるの。」

「えっ!!」

「あたりまえでしょ?悪性遺伝子の持ち主だって疑われてるんだから。毎日、いつも、君は監視されてきたのよ。」

「そんな・・・」

「今だってこうして監視されてる。」

「ま、いいか悪いかは考えようよね。あたしとこうしていられるのも、君が特殊な存在だからってことだし。」

「でも、いくらなんでも僕の変な記録があるなんて・・・」

「ここ三ヶ月、ニャンマガ(娘マガ)の巻頭グラビア、あたしの写真でばっかりヌいてるんだもん。しかも、毎日・・・。」

マミは、ケンヤに代わってペニスを握った。

敏感なムスコをなだめるように、優しく優しく撫で続ける。

「あはぁっ♪ちょっと触っただけでもう・・・そんなにあたしがお気入りなんだね。」

「好きです・・・大好きぃっ・・・」

シュッシュッとスナップを効かせて、細く柔らかな指先が亀頭の根本から竿に性感を塗り込む。

「はーい☆質問でーす!ケンヤくんは、マミがほしいですか〜?」

「うううっ・・・ほ、ほしいですぅ・・・」

「ほしいの〜?ずっと一緒にいてほしい〜?」

マミの手の動きが速くなり、射精を促してくる。

「いたい、ずっと一緒にいたいです・・・!」

「結婚したい〜?」

「したいっ!結婚したいっ!」

手コキのストロークが短くなり、ケンヤはマミの『仕上げ』が始まったと思った。

「結婚したいよね〜♪セックスし放題なんだもん。あたしのおま○こでヤリ放題、抜き放題。うふふふっ。」

「ヤリたいですぅっ!」

ケンヤはすぐにも射精してしまいそうだ。

「もうっ、仕方ないなぁ。辛そうな顔しちゃってぇ。そんなにまん○でヌかれたいなら・・・どうぞ〜♪」

「!!」

「まん○の中で、たっぷりドピュドピュしていいわよ♪」

マミは手コキをやめて、パンティをずらす。

見ると、しっとりと濡れた桃色の花びらが見えた。

ヒクヒクとわななく陰唇の周りに黒い毛はない。産毛だけだった。

右手の人差し指と中指で、マミは自身の膣口を広げる。

「はぁい♪一名様、はいりま〜す♪」

ウィンクして誘うマミ。

ヨダレを垂らしながら、ケンヤは膣口に亀頭を触らせると、一気に押し込んだ。

「きゃぁっ!ダメじゃないっ!乱暴に入れるのは反則だよぉ!?」

その言葉とは裏腹に、マミの膣内は男性器を歓迎してくる。

膣壁にびっしりと刻み込まれた無数の凹凸が、それぞれ吸いつき擦り、精液をせがんでくる。

マミが腰を全く腰を動かさなくても、膣の微細な蠕動だけで十分すぎるほどの快感だった。

「うっ!すごく気持ちいい!!」

ペニスが膣の最奥部を突いたところで我慢は限界に達し、びくんびくんと真っ白な子種が子宮口に流し込まれる。

「あん♪・・・熱ぅ・・・もう・・・0点だぞ、こんな中出し。」

「気持ちいい・・・すごくいいです・・・も、もう一回・・・」

欲望に呑まれて、ケンヤは慣れない腰つきで抽送運動を始めた。

腰をふることで、膣壁がペニスの表皮と激しく擦れ、失神しそうなほどの快楽が得られる。

「あ、あ、あががが・・あがっ・・・」

ケンヤはいつのまにか正常位でマミに覆いかぶさっていた。

乳首をしゃぶりながら、へこへこ腰を揺らす。

「んぐぐぐぐ、んん!んんん!」

マミの唇を強引に奪い、むっちりと甘く抱擁してくる彼女の子宮に再び精を注ぐ。

舌を絡めあい、舐め合いながら、なおも腰を振るケンヤ。

マミの長い髪の毛が鼻先をくすぐる。

それは、春の花畑のような濃い香りだった。

キスを繰り返しながら、ケンヤは背中を愛撫してくるマミの手を感じた。

すでに彼女の性器はビシャビシャに濡れていて、固い肉の柱が膣を突くごとに淫らな水音をたてる。

完全に本能に支配されたケンヤは、好きなだけ膣の快楽をむさぼって、好きなだけ白濁液を子宮に注ぐ。

何度も射精して体力を消耗した後で、マミは腰を退いてペニスを引きぬいた。

「はぁ、はぁ、はぁ・・・筆おろしにしては、なかなか激しかったわね。ボウヤだと思って甘く見てたわ。」

ベッドに突っ伏したケンヤは死体のように動かない。

「ケンヤ君の気持ちは分かるけど、生身の人間だったらとっくに妊娠してるわよ。」

マミのパンツはいつの間にか脱げており、股ぐら全体が愛液で激しく濡れている。

内股から太ももにかけて、粘液が幾筋も糸をひいて垂れていた。

「ほら、ケンヤくん。いいところ見せてあげるから。こっち見て。」

彼は精気を失った顔をあげ、視線をマミのほうに向けた。

オナニーを誘ったときのように、マミはゆっくりと開脚してみせる。

と、カシャッという機械音のようにモーターが回るような音がした。

突然、彼女の女性器を囲むように長方形が浮かび上がる。

女性器全体がマミの体から隆起してきた。

それを指でつまんで、引きぬく。

女性器ユニットを取り外した開口部が、マミの股間にできた。

「は〜い♪ざんねんでした、いろんな意味で♪」

「・・・」

「あたしたち性行為指導員はみんなこうなの、妊娠しない人形なのよ。

よく見て幻滅しなさい。」

四角い女性器ユニットは縦横はほぼ女性器の大きさ。

そして、奥行がかなりあった。

長いペニスを深くくわえ込み、さらに精液を貯めこむ子宮を有しているのだから、必要十分な大きさである。

ユニットの一番奥には、薄いカバーに包まれた人工子宮が付いている。

カバーを通して、たっぷりと注がれた白濁の愛の証が確認できる。

「ほら、見えるでしょ?君のザーメン。気持ちよく発射した精子はここに流れこむの。」

ユニットを軽く振って、子宮の中の精を揺らしてみせる。

「こんなあたしの姿を見せられて、どんな気分かな?嫌いになれた?」

「無理だよっ、そんなに簡単に・・・」

「だよね。いっぱいヌいただもん。毎日毎日、ね。」

「僕をいったい、どうするつもりなんですか。」

「あら、看護婦さんが言ったとおりよ。お嫁さんとすぐ仲良しになれるように君を教育するの。」

「お嫁さんなんかいらないよぉ。マミさんがお嫁さんにほしいよぉ。」

「まだ時間はあるんだから、そう決め付けないで色々考えてみたらいいわ。どうせ、君は生身の女と結婚できないんだから。」

「結婚できない?」

「悪性遺伝子の持ち主は、あたしたち人形としか結婚できないのよ。行き場のない性欲を、ただひたすら性欲処理ホールで満たすことしかできないの。」

「そんな・・・酷いよ・・・」

「・・・ゴメンなさい。ちょっと言い過ぎちゃった。ほんと、ゴメン。ケンヤ君。ねぇ、疲れたでしょ。少し寝るといいよ。」

「うん。」

「晩ご飯用意しててあげる。ケンヤ君の好きなもの、食べたいもの、作ってあげるからね。」

「ほんと・・・?」

「安心して寝てていいよ。ほら、おいで。抱っこしてあげる。」

ケンヤはすっかり子供に戻って、マミの胸に抱かれた。

「昔々、そのまた昔・・・うふふふっ。昔はね、ケンヤくんくらいの年の子は、まだまだ子供だったんだよ。今だってまだ子供。大人になったなんて、ウソなんだよ。ね・・・」

マミがぎゅっと抱いて頬を重ねると、すぐに少年は眠りに落ちてしまった。


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