『淫魔猟兵対美少女戦士』
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本SS(短編小説)は、2005年から2015年ごろまでWisper様に掲載されていた作品です。
<7>
このままミーナと離ればなれになるのは嫌だ。
僕は彼女のそばに走り寄る。
後ろからがっちり彼女を抱いた。
「ミナ。」
僕の声に答えるように彼女は首を振った。
黒い髪が揺れて、僕の胸をさする。
「逃げて。」
「手放せないよ。」
「ここにいれば、あなたがどんな目にあうか分からない。」
「君とはなれるよりはましさ!」
「・・・」
彼女は僕に頬を寄せた。
「本当は逃げて欲しくないの。」
「逃げるわけない、僕らは1つなんだ。」
僕は己に言い聞かせるように言った。
「そこまで言うのなら人間の世界を捨てなさい。そうすれば、あなたたち2人を見逃してあげる。」
女王は言った。
僕は答えに詰まる。
「私たちの同胞となるか、人間として生きることを望むか。」
しばしの沈黙。
「どうして、そんな・・二つに一つなんだよ!」
「いずれ、この世界は私たちの巣となります。そのとき、ぼうやがその子をそそのかしてし、反旗を翻してくるようでは困るの。」
「あなたたちと戦うか、仲間になるかってことか。」
「そう。戦うのなら、・・その子にあなたの息の根を止めてもらいます。」
「あたし、そんなことできない!!」
女王はミーナの言葉にますます虫の居所を悪くしたようだ。
彼女の眉毛がつりあがった。
左手を右腕のひじにあて、真っ白な右手で自分の頬を触った。
ぽん、ぽんと右手が頬を軽くたたく。
重くのしかかる沈黙に、僕の背中に冷や汗が流れた。
まるで、判決を待つ罪人のような気分だ。
そんなに僕は悪いことをしているのか?
僕はただ・・人ならざる者に心を奪われただけなんだ。
ただ、それだけなのに。
僕はますますミーナを強く抱きしめた。
「あっ、ひでっち・・。」
どんなことがあっても、この子を離さない。
ミーナは幸せそうに僕の頬を唇で触れた。
そんな様子を見てか、女王は大きなため息をつく。
「・・少し早い質問なのかしらね。また少し煮詰まったら聞くとしましょう。いいわ、これで終わりにして。」
女王の声に答えるように、1体の淫魔がパチンと指を鳴らした。
突然周囲の淫魔たちが、木の枝を編んだ人形に変わる!
それは、魂が抜け出たようにぱたぱたと倒れた。
床に倒れた人形たち。
「ま・・・魔人形!?あんなに強いのに、魔人形・・だったんだ・・」
「そうよ、ミナ。驚いたでしょう?」
と、女王。
女王のそばには、人形に戻らない淫魔が2体いた。
「わたくしの魔力あっての強さですわ。でも、もうおしまい。痛かったでしょう?ごめんなさいね。ひどい目にあわせて。」
先ほど指を鳴らした淫魔が言った。
「セリナ伯母さん・・」
「ミナとぼうやの気持ちに免じて、今回は許してあげましょう。」
「ママ、ありがとう・・」
ミーナはほっとしたように僕を見た。
さっきほどの張り詰めた雰囲気はなくなっている。
「ぼうやをどうすればいいか、よく分かりました。」
唐突な女王の言葉。
「僕をどうする気です。」
「ミナに、ぼうやを陵辱してもらうわ。徹底的にね。」
「えっ!?」
「え、ではありません。終わることのない快楽地獄で、人間世界のことなど忘れてしまいなさい。」
そりゃ勘弁してくれ。
一難去ってまた一難・・
ぶっちゃけありえ(ry
「ミナ、あなたの体にかけた封印を解いてあげる。今日から好き放題していいわ。」
「えっ・・ええ??」
嬉しそうなミーナ。
やばっ、逃げておけばよかった・・・
「但し!おなかで精を受けた分は私の手元にくるように、魔法をかけますからね。」
「えーっ・・」
しょんぼりするミーナ。
”えー”って、こっちが”えー”だよ。
こども産む気なのかよ!?
僕が脳内つっこみを入れまくってる間に、女王が詠唱を始める!
バチバチッ!!
女王が手を前に突き出すと、すさまじい火花がミーナと僕を貫いた!
ゲゲ!?
不意打ちかよ!!
「きゃうっ!?」
「うわらばああ!!!」
僕とミーナは仲良く同時に気絶した。
ううっ・・
胸が苦しいよ・・
ぱっとまぶたが開く。
目の前に紺色のものがある。
僕の視界は上にスクロールする。
ん?
ここは僕の部屋のベット。
僕はベットにあお向けになっていた。
「あはっ、ご機嫌よぉ。」
僕の胸にミーナが座っている。
体操服姿で。
またブルマかよ。
ミーナの太ももが僕の頭を挟みこんでいた。
僕の上半身を支配する、むわっとむせ返るようなぬくもりと甘い匂い。
僕は白く形のいい太ももを愛撫した。
「ひでっちー、ま○こしようよ。」
「やだ。ちょっと苦しいってば。どいてくれよ。」
「顔面騎乗位だぞ〜?」
そうですね。
まぁ、なんていうか味はありますね。
僕はふとももを愛撫して、そのさわり心地を堪能する。
すべすべしてあったかい。
くっと掴むと吸い付くようだ。
この肌触り、たまらんなぁ。
左手で愛撫しつつ、僕は彼女の紺色の秘部を右手の親指で責めた。
「あっ♪あん・・」
上ずったかわいい声に、少し興奮してきた。
「えへへ、ひでっちぃ、大好きよぉ・・」
やべえ、急に妊娠させたくなってきた。
急速に肉棒が充血していく!
彼女は僕の顔のほうに腰を寄せてくる。
ブルマが僕の鼻先にどんどん近づく!
このままじゃ、まじで顔面騎乗位だ。
「ねーぇ、○んこを舐めて。」
彼女はブルマを右足のつけねからずらす。
粘液が付着した淫らなピンクの花びら。
淫魔の女性器が現れた。
ミーナは僕の頭を両手で持ち上げて、クンニしやすい角度にする。
「よいしょっと。さあ、好きなだけお舐め。」
僕は誘われるまま、花びらに舌を伸ばし陰核を舐める。
最高に情を込めて、花びら、めしべを丹念に舐める。
めしべを唇で挟んだり、皮を捲ったりしてたっぷりと愛してあげる。
「ああんっ☆こっちが性奴になっちゃいそうだよ!?」
そして僕は舌を差し込んで、膣の奥を舐めまわす。
ミーナの中。
膣壁に突起状の器官があった。
それを舌でつついたり転がしたりして、彼女を高める。
「やあっ!!いい、いいよぉっ!!」
よほど気持ちいいらしく、僕の顔のまん前で、腰が前後運動を始めた。
紺色ブルマがいやらしく前に後ろに動く!
その光景に、僕は耐えられなくなってきた。
僕は舌でミナの膣内を責めながらも、お願いする。
「みにゃ、まん○したいにょ。」
「あはんっ♪あたしもしたいよぉっ!!ねぇっ、いっぱいしよっ!!」
ミナはそういうなり、腰の動きを止めると僕の胸から降りる。
ベットにおしりをついて座り、M字開脚。
「はやくぅはやくはやくぅぅ、おちんち○いれてよぉ、いっぱい子宮に突いて・・」
僕も、起き上がってミーナににじりよる。
すっぱだかの僕。
破裂しそうなくらい腫れ上がった肉棒。
すでに先端では我慢汁が垂れていた。
「中でいーっぱい出していいからね♪」
「愛してるよ、ミナ・・」
「うふん♪恋のシロップ、たくさんちょうだい・・お願い・」
僕はミーナの両足を肩にかける。
ミーナはそのままベットにあお向けになった。
彼女は腕を伸ばして、愛しそうに僕の肩を抱く。
この正常位の体勢で、僕は愛の槍を淫らな美少女にあてがう。
「もうちょっと下よ・・はやくぅぅ・・ほら、今まで散々練習したでしょ?」
「う、うん・・この辺だな・・」
僕は花びらにそって、快楽の園への入り口を探り当てた。
「そのままきて。はやくぅ。合体してきもちよくなろ?」
僕は誘惑に耐え切れず、ペニスを一気に挿入した!
ぐにゅっ!!
いつもの魔法のオナホールとは違う!
強烈な肉感がペニス全体をくすぐる!!
これは、もたないぞ・・・
一気に挿入したのは失敗だった・・
オナホールで遊ぶときの癖がでてしまったのだ。
根本まで入ったペニスめがけて、膣内の突起物が大挙して絡まってくる!
あるものは触手のように伸びて巻きつき、指でしごくような感覚を与えてくる。
あるものはその先端から粘液を分泌しながら、亀頭あるいは竿をつついてくる。
あぎゃあああああああ!!!
気持ちいい!!
僕はなりふり構わずピストン攻撃を開始する!
「あはん、ひっかかった♪♪」
「みなぁっ・・!!」
「あたしがそんなに感じまくるわけないでしょ!?」
うへぇっ、気持ちいいよぉ、体も心も、壊れる!!!
亀頭が、竿が、魔性の器官に包まれ、弄ばれ、愛される!
と、強烈な射精感が一気にこみ上げ、僕の下半身の感覚を支配する!
どぴゅーーーーーっ!!
どぴゅっ!!
どぴゅーーーー!!
ヨーグルトみたいな、純白の特濃ザーメンが恋人の膣内に注がれた!
「ひにゃあっ!!」
「赤ちゃん3人産めるだけ、精液出してもらうね。」
僕は反り返って、崩壊する理性の声を吐き出した。
僕は、本能のまま腰を振り続ける!
パンパン!パンパンパンパン!
柔らかいミナのお尻に金玉が叩きつけられる!
「もっともっといっぱい射精して♪あたしのからだ、もっと愛して・・」
あああああ!!
きもちいい!!
またイクっ!!!
全部、精子抜き取って!!
目の前が真っ白。
どっぴゅーーーっ!!
射精しながらも僕は、紺色ブルマめがけて腰を叩きつける!
「ひゃああああっ!すごい、すごい、すごいよぉ!!」
「えへ、マイナねぇさんとぉ、サリぽんと、マナっぺが、今夜君の精液で妊娠するんだよ。このっ、幸せものっ!!」
何を言われてるのか全然わかんない!
気持ちよすぎて、何もかもどうでもいい!!
僕は荒い息をしながら腰をブルマに叩きつけ、また射精のときを迎える!
びゅーーっ!
どびゅっ!!
びゅる!!
「ふがひゃっ!!あひゃあああっ!!」
おおおお・・
こ・・
この膣のためなら、死んでもいいな・・
僕はガンガン腰を振る。
一見僕が彼女を犯しているようだが、違う。
彼女が僕のすべてを支配して、腰を振らせているのだっ!!
「はぁはぁはぁっ!!はぁっ!!ま○こ、ま○こ・・」
「あはははっ、どう?あたしのま○こ。君の心を溶かしてあげるね♪」
突起は、膣壁から生えてる分だけではなかった。
子宮口付近にも、ひしめくように生えているのだ。
それらは、亀頭を徹底的に責めて子宮内射精させるためのもの。
彼女の意思に答えて、その突起たちは伸びて触手に変わり、亀頭に襲い掛かる。
亀頭の皮膚は発達した感覚受容器があるため、特に摩擦に弱い。
触手たちはその弱点を本能的に知っている。
何本もの触手が束ねられ、”舌”を形成する。
その”舌”は、亀頭をペロペロと舐める。
触手から分泌される粘液が、感覚受容器を鋭敏にさせて、快楽を高める!
一つの”舌”だけで十分気持ちいいのに、それがいくつもあるのだ!
挿入しているのに、一番奥でフェラチオされてる快楽。
どぴゅーーーーっ。
どぴゅ、どぴゅ、どぴゅっ。
ぴゅっ、ぴゅう、ぴゅ。
「はぁはぁ。はーはー・・くっ!!」
矢継ぎ早に、襲いくる快楽。
射精が終わった途端、次の射精が始まる!
ああっ!!
気持ちいい!!
でも、壊れる!!!
どぴゅっ!!
びくん!!
どぴゅどぴゅどぴゅ!!
「あひっ!!!ひぃっ、し、し、し、」
「ちょっと刺激が強すぎたかしらね。ウフフフ、すごいでしょ?あたしの精絞り。」
「あひ、はひ、かはっ・・」
「今日から、これだからね。」
彼女は、僕の肩に絡めた足を離した。
ふわふわのふとももとおしりが、僕から離れていく・・
「い、あ、いあ、め、だめ・・もっとぉ・・」
「休みながらしないと、ミイラになっちゃうぞ。」
「あうう・・」
僕は名残おしくて、にげていった太ももを掴んで揉む。
「妊娠用の精液出してもらったから、夜はご褒美のエッチしてあげるね。」
「ひい、ほれでひいです・・」
「でしょ?夜もたっぷり楽しませてあげる。」
「はぁっ、はぁ、あ、はあ・・」
「よいしょっ。」
彼女は腰を引いてペニスを引き抜く。
ごぽっ。
粘液質の音はするものの、一滴たりとも精子は垂れてこない。
わずかに、透明な彼女の愛液が滴るだけだ。
5分もセックスしてないのに、カラカラに干からびてしまった僕のモノ。
赤黒いちん○の肌に、てらてらした液が付着している。
僕はミーナのそばに、うつぶせに倒れこんだ。
「ぜぇぜぇ・・」
「死にそうだね。」
「うぃ、ひぃ・・ひー・・」
「ひとえにエッチっていっても、いろんなエッチがあるんだよ。搾るエッチ、愛を育てるエッチ、それから・・」
話を聞きながら、僕は気が遠くなる。
今のエッチで、すさまじく生命力を消耗したようだ。
「・・・まぁ、成長した淫魔なら、こういうエッチを使い分けて・・って、おい、聞いてる?」
ミーナは、僕を揺り起こす。
「だ、大丈夫。ちょっと眠くなっただけだよ。」
「今夜も搾るからね。覚悟しとくのよ。」
「うん・・」
「夜のエッチは、初恋の先輩にリードされるシチュエーション。どう?最高でしょ?」
ミーナはウィンクした。
「じゃあ、せっかくだから先輩とデートしたいなあ。」
「からだばっかりのお付き合いだと、心のふれあいがほしくなっちゃう?」
「うん・・」
「うふふ、夜までずーっとデートしよっか。帰ってきたら、エッチしよう?」
「うん・・」
しかし、生命力を消耗した僕は、午後遅くまで起き上がることができなかった。
こりゃ、寿命縮まるわい。
午後4時すぎ、僕らは部屋の玄関口にいた。
「ひでっち!ハンカチ、ちりがみは持った?」
「はーい、大丈夫、持ちました。」
「よし、出発ぅ!」
外は結構冷えている。
土曜日の夕方。
もう暗くなっている。
ときおり木枯らしが吹く。
周囲に人の姿はない。
「ねぇ、朝のエッチ、よかったでしょ?」
「そりゃ・・」
「あたしのこと、いっぱい好きになったんじゃない?」
「元からだよ、そんなの。」
「もっともっとして、奴隷にしちゃうんだから。」
「・・・うっ、恐ろしいやつめ。それより、子供作るみたいな話を聞いたような。」
「あはっ、そうよ。あたしがお腹で受けた分はお母さんの手元に行くんだけど、そこからさらに、あたしのお姉さんたちに渡されるの。だから、君の白いベトベトで、あたしのお姉さんが妊娠するのよ。」
「ほえーっ・・」
「ほら、ギブアンドテイクっていうじゃない。白いベトベトは、気持ちいいエッチのお代みたいなものよ。」
ん〜、微妙だ。
「何よ、難しい顔して。お金をとってエッチする人間なんかより遥かにましよ。」
比較の対象がなんかずれてる。
風俗嬢は風俗嬢だよ、生活かかってるんだし。
あれは仕事なんだから。
「あたしなんか、見てよほら。こんなマフラーまで作ってひでっちに愛情表現してるのよ。ほーんと、こんないい恋人いないってば。」
ずいぶん口達者になったな、おまいさん。
「ごめんな、こっちは何もしなくて。」
「ううん、いいのいいの。あたしはこうして一緒にいられるだけで幸せだから。」
『一緒にいる=精液搾取される』ってことなんだが・・
それはそうと僕たち2人は、おそろいの黒いマフラーをしている。
ミーナの手編みマフラー。
淫魔が編物するとはなぁ・・・
いや、ここは恋人の気持ちを素直に喜ぶとしよう!
僕は強く彼女の手を握る。
と、ミーナは僕の左腕に頬を寄せてきた。
そんな風にイチャつきつつ、しばらく歩いて街の大通りに出た。
「ここに入ろうよ。」
ミーナの目に止まったのは、ちょっと渋めの喫茶店。
古びた木のドアを開けると、店内は薄暗かった。
お客は僕ら2人だけ。
奥まった席を選んで座る。
2人でオレンジジュースを頼んだ。
「危なかったね、この間の。あたし、やられると思った。」
やられるって、自分の親が相手だもんなぁ。
よく戦ったぞ。
淫魔の世界って、凄惨だぜ。
「僕だって。もうだめだと思った。」
「あのまま死んでたら、それはそれで幸せだったかもね♪」
「やめろよ、そんなこというもんじゃない。」
しかし、想像はしてみる。
彼女と抱き合ったまま、死んでいく。
「あたしたち、怖いでしょ。」
「まあね。強いからな。」
「こわーい昔話して、もっと怖くしてあげるね。」
ほお、昔話とな。
僕は興味を抱いた。
「うん、聞きたいね。」
「昔むかしあるところに、神様がいました。神様の仕事は、世界を創ることです。仕事はたくさんありすぎて、神様は途中で死んでしまいました!」
「ワーカーホリックな神さんだぜ。」
めでたしめでたし。
一行でわかる淫魔の神話。
「でもねー、死ぬ間際に跡取を作ったの!」
「奥さんがいたんだ?」
「いないよ。奥さんいなくても、跡取作れるの。神様だから。」
「ミミズみたいなやつだな。」
「跡取は2人です。白き神と黒き神。」
ミーナは話を続けた。
淫魔に伝わる神話。
僕はそれに聞き入った。
白き神と黒き神が生まれたのは、気が遠くなるほど昔だ。
何万年前か、何億年前か、僕には分からない。
白き神と黒き神は、最初は共に世界を造る仕事をしていた。
しかし、2人はそれぞれの拠って立つところが違っていた。
白き神は、秩序と道徳の枠の中で穏やかな世界を目指した。
黒き神は、世界それ自体が変革や進化ができるよう、混沌と淘汰が渦巻く世界を目指した。
また、世界同士の関係においても、意見は食い違っていた。
「世界・・同士って、どういうことだ?」
「世界って?いっぱいあるでしょ。君の世界がここ。あたしのママが産まれた世界はあっち。天使の支配する世界はそっち。」
「僕らは僕らの世界しか知らないよ。」
「へーーー。思ったより無知なんだね!」
だまれ、ふとももまん○星人。
ま○こに大根差し込むぞ、こら。
白き神は、世界同士が互いに干渉することを嫌った。
黒き神は、世界同士の摩擦こそ、”究極の世界”を創る早道だと主張した。
「”究極の世界”ってなんだ?」
「神様がもともと創ろうとしてた世界よ。それを作るために、他の世界を創って実験してたの。」
「実験か。創られた世界に住んでるものにとっては、いい迷惑だな。」
僕は、なんとなく、シム○ースとかポピュラ○を想像した。
古いゲームで申し訳ないが。
さて。
白き神と黒き神は、些細なきっかけで争うようになった。
争いはエスカレートする。
いつしか、争いが2人の仕事になっていた。
2人は争いで相手を倒すことばかり考えるようになった。
兵器が、作られた。
最初それは、意思をもった動くカタマリだった。
目があたられた。
敵が見えるように。
そして、足を与えられ、手を与えられた。
カタマリ同士が意思疎通できるように、口を与えられた。
カタマリは群れを作れるようになった。
白き神は、少数精鋭を好んだ。
強いカタマリをつくって、小さな群れを軍団とした。
黒い神は、数で押すことを好んだ。
弱いカタマリを作って大きな群れを軍団にした。
2人の神は、互いのカタマリをぶつけあって戦争する。
勝負はなかなか見えてこない。
カタマリも、少しづつ改良されたり、派生型が生まれていく。
白き神はカタマリから”天使”を創って、勝とうとした。
黒き神はカタマリから”悪魔”を創って、勝とうとした。
とうとう、天使は黒き神を殺し、悪魔は白き神を殺した。
けれど戦争は、終わらなかった。
争いは、天使と悪魔に引き継がれた。
ミーナはストローでグラスの氷をつついた。
「いろんな悪魔が作られたわ。あたしたちのご先祖様も黒き神に作られたんだって。」
「待てよ。そのころって、人間いたのかな?」
「いたわ。悪魔と天使の奴隷だったの。でも、いるのは男だけ。」
悪魔は、奴隷として人間を作り出した。
天使も後から真似て、人間を作るようになった。
「あたしたちは、・・・」
ミーナは少し黙った。
「人間を支配して管理する役だったの。」
「管理か・・・」
「なんとなく実感できるよね・・」
「僕らの大昔の物語にもちょっと似た話があるよ。」
「へぇ。どんなの。」
神は世界を作った。
世界を作った6日目の最後に、男と女を作った。
7日目に神は休んだ。
初めて作られた男の名前はアダム、その妻となった女の名前はリリス。
彼女はアダムとの対等な関係を望み、そして拒否された。
リリスはアダムを去り、アダムには新しい女イブが与えられた。
一方、リリスは悪魔たちと交わり、たくさんの子を産んだ。
そんな話をしてやると、ミーナは首を傾げる。
「ちょっとは、似てるかな。」
「リリスは自由に姿を変えられる女悪魔として知られてる。その子どもはリリムといって、君たちそっくりなんだ。」
「ふーん、サキュバスとは違うの?リリムって。」
「多分同じものだよ。リリムはサキュバスの元ネタなんだ。」
「へ〜。君たちのご先祖様、あたしたちのからだのことが忘れられなかったんだ。」
「リリスがアダムを去ったあと、アダムはかなりショックだったみたいだからね。」
「喧嘩したのかな。仲良くすればいいのに。」
「さあ、どうだろうね。」
脚色があるだろうから、真実は分からない。
リリスがアダムに望んだ対等の関係というのも分からない。
ミーナの言う神話からすれば、逆のような気がする。
奴隷であるアダムが主人であるリリスに、対等な関係を望む・・とか。
「どうも、とってつけた知識だから役に立たないな。話を戻そう。」
「うん。どこからだっけ・・えーと。あたしたちは人間を管理する役だったの。だけど、後になって、黒き神から”愛”を与えられた。”愛”の力はとても強くて、あたしたちも戦えるようになった。」
「脇役から主役になったわけだ。」
「器用になったの。天使に味方する人間を寝返らせたりね。ただ戦うだけじゃないわ。」
「今と本質は変わらないんだな。」
「今も昔も、いっぱい愛して、子供を産んであげれば、男は逆らえないの。」
僕は、今までミーナと交わしてきた愛の瞬間を思い出した。
「汚い手だよなあ。」
「そうよ。でもね、ご先祖様にとっては、”愛”が戦いの原動力だったんだって。」
淫魔の威力はすさまじく、天使側について戦う人間を次々に喰っていく。
天使は、人間を守るため淫魔のにせものを作って、人間に抱かせた。
これが、”女”。
人の女性である。
それがひょっとすると、僕らの世界のイブだというのか。
「淫魔のにせものだって!?」
「あたしたちにしてみれば、真実味のある昔話よね。」
「にせものだし、失敗作だったの。快楽も中途半端だし、妊娠期間も長い。男との相性も悪かった。いいところはなにもないわ。」
”女”を作っても、淫魔と人間は結びついて子供をもうけてしまう。
とうとう天使は、人間に見切りをつけた。
辺境の世界に追いやったのだ。
淫魔のにせものと一緒に・・
他方悪魔は、淫魔のおかげで人間をうまく操作できた。
「あたしたちは、ごく最近この世界に来たわ。昔話のとおり人間しかいない。あ、にせものもいるか。うふふふ。」
淫魔のにせもの、か・・・
「仕方ないさ、僕らは失敗作と暮らしていくしかないんだ。」
「あたしたちが、救ってあげる。」
「救うって・・」
「1月になれば、結婚法って法律ができるよ。」
「聞いたことないな、そんな法律。」
「この国の若い男の子は、強制的に結婚させられるの。」
「そんな法律、無理だよ、否決されるよ。」
「さぁ、どうかしらね。もし法律ができたら・・エヘへっ、可愛い女の子がね、淋しい男の子のところにくるのよ。こんにちは、今日からあなたの愛奴です、いっぱい愛してくださいって、ね?」
まさか、それがサキュバスだっていうのか!
「この国は、上から下まであたしたちのもの。」
「そんな法律作るほど、僕らは馬鹿じゃない。」
「最近、テレビ見てる?」
「見てないよ。見てないけど・・」
「先週、”しゅーにいんでかけつされた”って言ってたよ。エヘへヘ、これからどうなるかなあ。これって、法律が国に認められるってことでしょ?」
「何!?」
「人間の女を抱く男は、この国からも、この世界からも消えるわ。」
「そんなこと・・そううまくいきもんか。」
「うまくいくのよね、これが。」
「だめだ、そんなこと。」
「しばらくしたら、にせものの駆除が始まるわ。」
「駆除だって・・!!」
「君もきっと、手伝うようになるわ。」
「・・・そんなこと、絶対許さない。」
「あたしに逆らうの?時間が経てば、君はもっともっと従順になるのよ。逆らえるもんですか。」
「・・・・。」
「・・・・何よ。怒ったって、どうにもならないことよ。」
「そろそろ出よう。もう帰ろう。」
「いいわよ。」
だめだ、これ以上こいつの話を聞いていられない。
僕はあわただしくレジで金を払って店を出る。
怒りや恐怖、憎悪・・・
いろんな気持ちが僕の胸に渦巻く。
どうして?
コイツは僕の恋人だろ?
どうして?
この世界のあり方を変えようとするんだ?
淫魔だから・・
人間じゃないから・・
そうか。
そうだよな。
僕は逃げてる。
コイツが悪魔だって事実から。
僕らは喫茶店から出た。
「泣きそうだね。」
「ほっとけ。」
「1人に、してあげようか。」
「・・・・」
「用があったら携帯に電話ちょうだいよ。」
「ああ。」
「じゃあね。」
彼女は唐突に僕から離れ、早足でビルの間のわき道へ入る。
「じゃあって、どこにいくんだよ!?」
僕の声に振り向いて、彼女は立ち止まる。
「さぁ!どこでもいいでしょ?」
ビルとビルの隙間の路地。
ごみバケツやら空き缶やらが路傍に並んでいる。
「よくない!」
「嫌いになったんでしょ!あたしのこと!バイバイ!」
「おい、おい・・おい・・そんなんじゃ・・」
僕が走っておっかけようとすると、ぼんと爆炎があがり、彼女は消えた。
取り残された。
「くそっ!」
僕は歩道に転がっている空き缶を蹴っ飛ばした。
僕はどうしたらいい?
僕は混乱している。
何をどうしていいのか分からない。
僕はとぼとぼと歩く。
ときおり、木枯らしが吹きつける。
「はぁっ・・・」
ため息をついた。
泣きそうだ。
可愛いミナ。
何度キスして、何度エッチしたことだろう。
上手なキス、上手なエッチ。
僕をいつもリードする。
快楽の高みへ僕を導く。
ミーナの言うとおり、僕はどんどん従順になる。
ふらふらと僕は夜の街を歩いた。
いつのまにか公園にたどり着き、ベンチに腰掛ける。
この公園。
すっかり暗くなっている。
ここ、照明が少ないんだよな・・
初めて僕たちが出会った場所だ。
結婚法だって?
嫌だ。
この世界が、変わってく。
僕が育ったこの世界が、あいつらのせいで変わっていく。
怖い。
僕はなんとなく携帯を手にとった。
読買新聞のニュースサイトに接続する。
ヘッドライン。
『大泉首相、少子化対策の切り札”結婚法”を熱く語る』
『”結婚法”に対する各国の反応』
僕は息を呑んだ。
ニュースなんか、ミーナに夢中になって気にしなかった。
やられた。
アイツのからだに溺れてる間に、こんなことになってたなんて。
どうしたらいい?
ミーナに泣きついたところで、状況が改善するとは思えない。
アイツに乱暴したって、どうなるわけでもない。
これは、もっと大きな規模での戦いなんだ。
どうしたらいい?
この世界も、アイツも、僕にとってはかけがえのないものなんだ。
どっちも、失いたくないんだ。
どうしたらいい?
何か、僕にできることはないのか!?
くそっ・・
このままじゃ・・
この世界も、アイツも失ってしまうかもしれない!
どうしたらいいんだ!
「どうしたの?ずいぶん悩んでるようだけど。」
すぐそばから声がした。
僕が顔を上げると、目の前に制服姿の女子高生が立っていた。
どことなくミーナを思わせる、気品のある清楚な美しさ。
僕よりも年上に見える。
僕は制服を見た。
僕らの高校の制服ではない。
うちのセーラー服は、襟とスカートが青、後は白というシンプルな配色。
この子が着ているのは、青いブレザーと水色のスカート。
胸に黄土色の小さなネクタイ。
脚には黒のハイニーソックス。
「あ、ゴメンゴメン!いきなりでびっくりさせちゃったね。」
「いや、その・・」
「あんまりしょんぼりしてたから、気の毒になったのよ。」
「優しいんですね。」
女の子はにっこりした。
「私でよければ、相談にのるわよ?」
彼女は僕の隣に座った。
もしミーナがいなかったら、僕は大喜びしてたかもしれない。
こんな素敵な女性が、そばに座ってくれてる。
「・・・・・」
彼女と目を合わせても言葉が出てこない。
相談できるような話題じゃないんだ。
「君の恋人は悪魔。そうよね?」
僕は息を呑んだ。
・・・背筋が寒くなった。
「大丈夫よ、怖がらなくても。」
「誰なんですか、あなたは。」
「さあね。」
やさしく笑って惚けてみせる。
「僕らのことを知ってるってことは、あなたは僕らの敵・・?」
「君の敵じゃないわ。君の恋人の敵よ。」
女の子は余裕の表情で、長い髪をかきあげた。
「どうしてそんな怖い顔するの。あの子以外は、みんな拒絶するの?」
「・・・。」
「悪魔なんか信じてはだめ。信じてついていけば、必ず裏切られるわ。」
「そんなこと、どうして断言できるんです。」
「だって、悪魔ですもの。」
「そりゃ、考え方は僕らと違うかもしれない。でも・・」
「やつらは、人間を奴隷にするつもりなの。このままでは、結婚法という法律でこの国を丸々のっとられてしまうわ。」
「・・・・」
「今戦わなければ、人間の歴史はここで終わるのよ。」
「そんなひどいことになるとは、僕には思えない。話し合いできっと解決できるよ。」
「悪魔たちは、違う世界で戦争してるの。兵士を産むために、人間を食いものにするのよ。」
いいように扱われても仕方ない気がする。
あんなに愛してもらえるんだ。
利用されても、いいよな。
「今は、抵抗する気がしないよ。」
「どうして・・・」
「どうしてって、逆らえないよ。」
「あなたは今、悪魔のしもべになっているのよ。それでいいの?」
「いいよ。これで。このままでいいんだ。」
「心の底まで悪魔に支配されてしまったのね。」
「支配じゃない。ただ、好きになっただけなんだ。」
「あたしが君を救ってあげる。」
「そんなこと、必要ないよ。僕はあいつのものなんだから・・・」
「自分が奴隷だと思い込んでいるのよ。」
「ほっといてよ。僕のことなんか、どうでもいいじゃないか。」
「どうでもよくないから、こうやってお話してるんじゃない。ねえ、今自分が何を言ったか、よく考えてみて。落ち着いて、思い出すのよ。」
「・・・・・・あいつのことが絡むと、冷静でいられなくなるんだよ。」
「あの子は、あなたの心と体を支配してしまったの。あなたたちの絆が深くなるほど、支配が強くなるのよ。」
「悪気があってやってるわけじゃないんだ、きっと。」
「そうかもね。でも結果として、あなたを苦しめてる。あなたの心身をいばらの鎖で縛っているのよ。」
「そんなんじゃない、ただ、逆らえないんだ。」
「あなたは分かってる。今、悪魔と戦わなければいけないこと。でも、あの子に支配された心と体がそれを許さないの。だから、悩み苦しんでいる。」
その言葉は、僕が考える以上に僕の状態を言い当てていた。
「・・・・」
「手を貸して欲しいの。淫魔との戦いに。」
「あいつを裏切れと?」
「あなたたち二人を幸せにするためよ。」
「あいつは、淫魔なんだ。淫魔と戦えば、あいつを裏切ることになる。」
「いいえ。あの子の記憶を差し替える。魔法を使って。」
「そんなこと・・できるんだ・・」
「あなたたち二人の力をかりたいのよ。そのためにはまず、あなたに協力して欲しいの。」
「考えさせて。」
「いいわ。あとでメールちょうだい。」
彼女はそういうと、僕に携帯のメールアドレスを教えた。
「また会いましょ、屁理屈男くん。」
彼女は別れ際、にこっと笑ってみせる。
ヘリクツ男?
はて、どうしてそんなアダ名なんだろう。
呆気にとられる僕。
そんな僕を置いて、彼女は足早に公園を去った。
「ただいまー。」
僕が部屋に戻ったのは、7時過ぎだった。
玄関に入った途端、部屋の向こうでがたんと音がした。
こちらに歩いてくる音。
すぐにパジャマ姿のミーナがでてきた。
「遅いよ!!!」
怒ってる。
ものすごく。
こんなに怒ったの、はじめて見た。
まゆげがつり上がってる。
「ごめん。」
「ご飯、作っておいたから。あたし、先にお風呂入ったから、もう寝るからね。」
「ああ、うん・・」
ミーナはぷいと後ろを見せて、寝室のほうへいってしまった。
僕の部屋ってベットひとつしかないから・・
どっかその辺でザコ寝しろってことなんだろうなあ。
それともいつもどおり一緒に寝ていいのかなあ。
そんなに怒らんでも・・。
キッチンには確かに食事が用意してある。
ビーフシチュー、チキンライス、サラダ、レモンティー・・
・・豪勢な食事だなあ。
椅子にはミーナのエプロンがかかっていた。
作ったばかりの料理は暖かくて旨かった。
愛しいよ。やっぱり。
記憶を差し替えるだって?
食べながら考える。
そんなひどいこと、できるもんか。
僕はレモンティーをすする。
ミーナの精神を改造するくらいなら・・
ふと気配に気づいて、僕は振り向いた。
「一人でオナってないか、監視しにきたわよ。」
「そんなに無神経じゃないよ。」
腕を組んで、後ろの壁にミーナが寄りかかっていた。
彼女は目を細めた。
いつもと感じが違う。
どうしたんだ?
まさか・・・・
「ずいぶん怒ってるみたいだな。」
「別に。」
「・・・その辺歩いてたら、変な女の子にあったよ。」
「ふぅん・・そう・・可愛かった?」
「まぁね。でも、話したけど、いまいち乗れなかったな。」
「うふっ、そうなんだ?安心した。」
雰囲気がぱっと変わって、笑みがこぼれた。
こいつ、あの女の人と僕が話してたところ、見てたな。
抜け目ないやつ。
「僕がほかの子になびくわけないだろ?」
「あはははっ、そうだよね。そうよ・・そうだよ・・絶対。信じるもん。」
うそつけ。
「ミナが一番大事だよ。」
「わぁ・・嬉しい!」
ふと出た僕の言葉。
ミナが一番大事。
そっか。
やっぱり。
それが僕の本音なんだ。
決まった。
自分の腹が。
一番大事なものを一番大切に。
二番目に大事なものを二番目に大切に。
それで、いいじゃないか。
僕はすっと立って、ミーナを抱きしめた。
「あっ・・」
淫魔は驚いたものの抵抗しない。
「分かったよミナ。君が一番大事だってこと。」
「最後に愛は勝つのよ。うふふふ。」
二人の影は重なって、唇がついては離れる。
寄せてはかえす波のように、それは繰り返される。
「ひでっち、あたしの勝ちみたいね。」
ミーナのパジャマは白地に青のストライプ模様。
僕は彼女のおっぱいを鷲掴みにする。
「このからだ、気に入ってるんでしょ。」
「まあね。」
「うふふふ、何もかも投げ出してこのからだに飛びついて。」
「君の魅力に屈したわけじゃないよ。まだ・・」
「うん、もう・・いいわけ好きなんだから・・いいよ、ベット行こう。とろんとろんにしてあげる。」
僕はまだ揉み足りない両手を離す。
「えへへ、おっぱいもいいけどあそこもいいわよ。たっぷり楽しませてあげるからね。」
僕はミーナに手をひかれて寝室に入る。
ベットの手前で彼女は僕のほうに向き直る。
「ひでっち。どんなエッチな願いでもかなえてあげるよ。どうしたい?」
「うれしいな・・どうしよう・・」
僕は優しく最愛の人を抱きしめた。
彼女はぺたっと僕の胸にくっつき、頬を寄せてくる。
「何もかも忘れて、あたしに夢中になれる夢をみせてあげる。」
目の前が暗くなっていく。
照明が消えたのか?
いや、違う。
頭がずしっと重くなる。
この感覚は・・
しまった、夢の中に引きずりこまれた・・・!!
「うふふ、あなたの先輩になってあげる。たっぷり搾って愛しちゃうんだから・・」
僕の遠くで、愛しい人の声が響いた。
気がつくと僕は教室に立っていた。
「ここは・・!?」
教壇、黒板、机の並び・・
夕暮れの陽が窓から差し込んでいた。
間違いない、僕のクラスだ。
誰もいない。
僕は振り返った。
白いセーラー服に青のスカート。
3年生の逢瀬美奈が最後尾の机に腰かけていた。
「秀平くんって楽しい人ね。」
「何が・・楽しいの。」
「あたしにラブレター書いたでしょ。」
「え!?どうしてそれを。」
「だって読んだもの。」
「えっ・・」
「あたし、読んでて泣けてきちゃった。」
「うっ・・」
「君の気持ち、全部受け止めてあげるよ?」
「!?」
「来て。抱かせてあげるから。」
逢瀬さんはそう言って、僕に両腕を広げてみせる。
「さぁ。君のすべてをあたしにちょうだい。ほしいの。」
僕の頭から湯気が出た。
何も考えられずに、逢瀬さんのほうに歩いていく。
逢瀬さんのそばまで来た。
「好きなだけ抱いていいわ。」
「逢瀬先輩・・」
誘われるまま、僕は逢瀬さんの肩に触る。
セーラー服のさらさらの布地にふれるだけで、心臓がドキドキしている。
絡みついてくる柑橘系の香り。
「あはん。どう?初めての女の子のからだは・・」
「なにも考えられないよ・・」
えいっ!
思い切って逢瀬さんにしがみつく!
と、彼女はディープキスをしてきた。
心の準備をする前に、逢瀬さんの舌が僕の口内をどんどん犯してくる。
「あむ、はむ・・ああっ・・ん・・」
色っぽい声に僕の鼓動は高鳴り、肉棒も硬くなっていく。
っ・・!!
逢瀬さんの左手が僕の肉棒をズボンごしに触っている。
いや、さすっている。
優しく、あるいは強く・・
口でディープキスをしながら、右手で僕の胸を愛撫し左手で手責め。
手責めにうっとりしていると、露骨なしごきにかわっていく。
やばっ、このままじゃイっちゃう!
僕は、彼女の舌の甘い誘惑を振り切り、唇を離した。
「先輩、僕、このままじゃ・・」
「ズボンの中でイクのもいいものよ。こういうの羞恥プレイっていうのかな。」
逢瀬さんはびんびんのペニスをズボンごしにわしづかみにし、上下にしごく。
ズボンとブリーフが僕のペニスを包んで、その上から憧れの人の手がっ!
シコシコと・・ひいい、気持ちいいっ!!
されるがままの僕。
息を切らす間に、射精のときはどんどん近づいていく。
「んくぅっ・・」
「そろそろね。あたしのこと想いながらパンツを精子で汚すのよ。」
「は、はい・・んっ・・つぅ・・!!」
「はぁい、一丁あがり。」
どぉぴゅっーーーー!!
ああああ、逢瀬さーーーん・・・
「んぁぁぁあああああああ。」
気持ちいい・・・・
あーーあ・・
元気よくブリーフに射精してしまったよ。
「うふん。いいきみ。さて次は、と・・」
「はぁはぁ・・ぜぇぜぇ・・」
逢瀬さんは下のほうを見た。
彼女の両手の伸びる先は、僕のズボン!?
逢瀬さんは、ズボンのベルトをはずし、ファスナーをはずす。
ずりずり・・
ズボンとブリーフを強制的に下げる!
「うわ〜濃い精子だね〜・・同情しちゃうくらい濃いよ。エヘへ、うちに帰るまでにブリーフに染みがついちゃうね。ほぉら、太い糸引いてる〜。」
逢瀬さんは、ちん○の先っちょからブリーフへ伸びる精液の糸を、人差し指にとる。
と、それを口にふくむ。
目を細めて僕を見ながら、ぺちょぺちょと口を動かす。
「んふ、おいし。このブリーフ、あとで頂戴ね。」
「え、あ、はい・・」
「今度はね、あたしのあんよでイかせてあげるわ。」
「また、してもらえるんですか!?」
逢瀬さんは僕にウィンクした。
彼女は、これ見よがしにスカートをめくり上げる。
その腰には紺色のブルマの三角地帯。
「太ももにおちん○んを挟んで、前後に突くの。膣内挿入の練習よ。」
「はい・・」
「あたしのこと愛しながら、練習するのよ。」
「はぁい・・」
完全に愛奴隷の僕。
こんなきれいな人に命令されたら逆らえないよ。
僕たち二人は立ったまま、性器をこすり付けあう。
ゆっくりとペニスを太ももの間に挿入する。
ぷっくりと柔らかい肌が、ペニスに吸い付いてくる。
そして竿の上側を触るブルマ。
ただでさえエロい太ももが、ブルマのせいで輪をかけてエロく見える!
こ、これは・・すごい・・
「10分間これを続けて性欲が残っていたら、本番させてあげるわ。」
「先輩、僕、がんばります。」
逢瀬さんは僕を抱き寄せる。
身長がほぼ同じだから、抱かれればそのまま深くペニスが刺さる。
「がんばらなくてもいいわ。あたしはただ、君をたくさんイかせたいの。イけばそれだけ好きになるでしょ。あなたを愛奴にしたいのよ。絶対逆らわない従順なしもべにね?」
「僕、もう奴隷ですよぉ。」
「そう思ってるだけ。あなたは意思の強い人よ。簡単には屈しないわ。」
「僕は弱いですよ。」
「違うの。だって、あたしの好きな人だもの・・」
僕はその言葉にグっときて、腰を前後に振り始めた。
ああああああっ!!
想像以上に太ももが気持ちいい!!
全方位からぬくもりあるふにふに感が、肉棒を擦ってくる!
誘惑されるまま、逢瀬さんのお尻をわしづかみにしてガンガン腰で突く。
「あ、あひっ・・」
「うふふ、いいでしょ?これは止められないわよ。」
「え、ひ、いい、きもひぃぃ・・」
「今夜、あたしの部屋にとまるのよ?」
「は、はひ、よ、喜んで。」
逢瀬さんは両手を僕のうなじにまわして、唇を押し当ててくる。
また舌が、僕の口を割って入ってくる!
ねちょ、ぺろっ、くちゃっ・・
うくっ!?
早くも射精感がこみあがってきた。
ラストスパートはすぐそこ。
僕は腰で突くスピードをあげる。
と、逢瀬さんも太ももをキュッと締めてくる。
んんっ!?
太ももも肌でできた肉筒にペニスが入ってるみたいだ!
こ、これは、もたない!!
だめだっ、出る!!
逢瀬さんっ!!
どぴゅーーーっ!!!!
びゅぅっ!!
逢瀬さんの口は、いつの間にか離れていた。
「結婚したくなっちゃうでしょ?」
「はい・・。」
「もっとすれば、もっと気持ちは強くなるわ。ふふふ、まだ固いわね。さぁ、またあんよで♪」
命じられるまま、僕はまた腰を前後させる。
「逢瀬先輩、僕、もう逢瀬先輩から離れられません。」
「心配しなくても大丈夫よ、あなたはずぅっとあたしと生きるの・・」
「先輩と、ずっと・・そっか・・」
僕は逢瀬さんを強く抱きしめた。
彼女は最初から太ももを締めて、自分から脚を前後させる。
その性感に耐えられるわけもなく、僕は2分ほどで射精した。
どっぴゅぅっ!!
白濁液が、憧れの先輩の青いスカートにかかり、床にしずくが落ちた。
「ふぅ・・はぁ・・せんぱぁい・・」
「ふふふっ。保健室で続きしよっか。」
「はい・・」
逢瀬さんは腰をひいて、ペニスを引き抜いた。
ペニスはまだまだ固い。
「これから毎日、あたしとこういうことするのよ。いいわね。」
「はい、分かりました。」
「他の子とエッチしたら、ただじゃおかないからね!」
「そんなこと、絶対しません、僕、先輩だけの奴隷ですぅ・・」
「うんうん、分かればよろしい!うふふふっ。」
逢瀬さんは、スカートにかかった精液を指ですくってはおいしおそうに口に含んだ。
ほんのりと頬をあからめ、とろんとした表情で男の精を喰らう美少女。
僕の憧れの人。
さあ、今度は保健室で第二ラウンドだ・・・
僕は逢瀬先輩に手をひかれて、保健室に向かう。
誰もいない教室、誰もいない廊下。
そんな非日常的な情景に疑問も抱かず、逢瀬先輩についていく。
僕らは保健室のドアを開けて、するりと入り込む。
誰もいない。
窓の外の校庭にも、人っ子一人いない。
僕はベットのそばで先輩と向き合う。
「うふふふ、かわいい奴隷さん。どうやって食べようかなあ。」
「残さず、食べてくださいね。」
「大丈夫よ。毎日そばにおいて残さず食べちゃうから。」
「先輩、僕・・」
「うふふふふふっ。」
先輩が笑い始めると、あたりが次第に暗くなっていく。
数秒のうちに目の前は真っ暗になった。
先輩の笑い声も消えている。
「先輩、これは・・どこにいるんですか?」
僕の声に反応するかのように、上下左右、全周囲に星が現れた。
さながら宇宙空間に投げ出されたかのようだ。
近くの恒星が投げかける光が、僕を照らす。
先輩はいない。
「せ、先輩!?」
「ふふふっ、こっちよ。」
後ろからの声に僕は振り向く。
先輩は、健全な男性なら思わずドキリとするコスチュームに身を包んでいた。
紺色のミニスカート。
先輩の豊かな太ももに、目がくぎ付けになる。
「逢瀬先輩、いったいどうしたんですか、そ、そんな服で・・」
紺色の手袋に、セーラー服を模したジャケット。
その下にはレオタードか水着のようなものを履いている。
あれっ、それに・・先輩の髪の毛が金色に変わっている!
いったい、何がどうなってるんだ!?
「あのね、秀平くん。あたし、悪魔なの。君たちのいうサキュバスって種族なの。」
「ええっ・・!?」
「あたしはサキュバスのミーナ。そしてこの服はね、敵と戦うときの戦闘服なのよ。でも男の子を興奮させて射精させるためにも使うの。」
「先輩がサキュバス・・」
「そうよ。あたしたちは男の子の精気を食べて生きてるの。」
「じゃあ、先輩は僕を餌に・・・」
「そう。これからはここで暮らしてもらうわ。そのかわり、あたしが幸せにしてあげる。」
「ぼ、僕、嬉しいです!先輩に食べてもらえて!」
「そう言ってもらえると思ってた。うふふふ、うふふふふっ、幸せになりましょうね。」
「はい、先輩♪」
「じゃあ早速、精液をいただくわね。」
「はーい♪」
僕は自分でズボンのファスナーに手をかけようとする。
が、何故か身動きがとれない!
首から上は自由なのに・・
腕や足が棒みたいに硬直してる!
「ギギ・・先輩・・動けないよお・・」
「獲物を自由にさせていたら、食事できないでしょ♪」
先輩は僕のそばまで歩いてくると、右手でファスナーをあけてちん○をつまみ出す。
やばっ、サキュバスに精液奪われちゃう♪
「うふん、あんなに射精したのに、まだまだ元気ね。」
すっかり剛直モノになってしまった息子を、先輩は手袋で握ったりしごいたりする。
「あんよとおくち、どっちが好き?」
「え、ど、どうしよう・・」
心臓がすごくドキドキいってる。
「うふふふ、あたしのあんよばっかり見てるみたいだけど・・・」
「先輩のあし、触りたいです・・」
「思い出しちゃうでしょ?さっきのエッチ。」
くすっと先輩は笑った。
彼女は、僕のズボンとトランクスをズリおろす。
「セックスの練習、またしよっか?」
「は、はい!」
「あはっ、こんなにちんぽ○ビンビンにして。そんなにあたしの子宮に射精したいんだ〜?」
「こども、作りたいです・・」
「えへへへ、あせらなくても大丈夫。ちゃーんとあなたの子供孕んであげるから。」
逢瀬先輩はそう言って、背を向けると、僕の体に背中を押し付けてきた。
先輩が頭の後ろで結んだ赤いリボン。
それが僕の鼻先に押し付けられる!
あぁぁぁぁ・・・最高に幸せ・・
先輩の髪の毛が僕の顔を覆い尽くす!
まるで、甘い香りの花畑で舞い狂う蜂になった気分だ!
この香りの中で、精気どころか魂まで抜け出ていきそうだ!
「いっぱいくんくんしていいのよ。」
僕は狂ったように、あこがれの人の髪の香りを嗅ぎ、うなじや耳を舐めまくる。
「手も、自由にしてあげるね♪」
僕の両腕を、先輩の手がさすった。
と、とたんに腕が動くようになる。
僕は本能の命じるまま、スベスベのコスチュームの上から彼女の胸を激しくもみ始める。
「あんっ、はぁっ・・愛のこもった精液ほどおいしいものはないわ。うんと愛情をこめて射精するのよ。愛してくれれば、あたしも愛してあげるから・・ね?」
「はい・・この命尽きるまで、先輩だけを愛します・・誓います!!」
「ふふふ、案外早く命尽きちゃったりして♪」
僕は先輩の右肩に頭を移して、何度も彼女の唇を吸う。
「あなただけを永遠に愛します・・」
「あたしも約束する。ほかの男には手をつけないって。絶対に・・ね。」
先輩は紺色のスカートをめくり上げると、くっと腰を僕のほうへひく。
「んっ・・ああっ、気持ちいい・・」
敏感なムスコをむちっと包みこむ、生暖かい柔肌。
こ、これは・・!?
先輩は僕のちん○にまたがるように、太ももではさんだのだ。
「うふふ、愛も精液もみんな搾り尽くしちゃうんだから。」
ぎゅっと股を締め、腰を前後させてくる。
「ああっ、先輩、気持ちいいですぅ。」
「もっともっとよくしてあげるね♪」
先輩は素股でペニスを責めながら、さらに亀頭を手で掴んだ!
腰と太ももでペニスを擦るだけじゃなく、手を使って積極的に亀頭を太ももに擦りつけてくる!
こりゃっ、もたないぞ・・!!
そう思っていると、先輩の手の動きは手コキに変わった!
自分でオナニーするときと全然違う、先輩の手コキ。
ぎゅっと握って、小刻みに亀頭のあたりを扱きつつ指で亀頭のカサを擦ってくる。
そうしながらも、彼女はお尻で僕の金玉を突くようにパンパンと腰を揺らす。
彼女の揺れるたび、僕の大好きなふとももが竿を擦る。
ふとももに擦られ、手コキされ、指でいじられ・・
ひとつのペニスが、三種類の責めを受けているのだ。
気持ちいいし、とっても愛しい。
僕はもう快楽に我を忘れて、おっぱいをもむのを止めてしまっていた。
「どう?子作りの練習、癖になりそうでしょ?」
「も、もおすぐイキそう・・」
「だーめ。我慢してから出しなさい。」
そういいつつも、先輩の体は僕に射精を促してくる。
だめだめ、気持ちイイよ。
サラサラした紺色の手袋とむちむちの太ももが、僕のペニスを快楽漬けにしてくる。
僕はむぎゅっと先輩の胸を抱いて体を押し付け、されるがままになる。
「む、む、無理です先輩、もう出ちゃう、出るでる、でちゃう、せんぱぃ!!」
これ・・いいなあ・・
いいよぉ・・
ペニスの根もとから鈴口へ、じわっと甘い快楽が広がっていく。
「はうっ!?い・・く・・」
先輩は手コキのスピードを早める!
そんなに責められたら、・・あ、もうだめ、だめ、だめ・・でるでる!
「せんぱ・・い、いくぅっ!!」
鈴口が気持ちよく痺れ、あっという間に全身が我を忘れる。
待ち望んだ射精の瞬間!
しかも、世界で一番好きな人に手コキしてもらって・・・!!
愛してる!!
せんぱぁぁぁい!!
どくっ!!
どくん!!
快楽で僕の脳髄が麻痺する!
幸福感で全身が満たされ・・
はぁぁぁ・・
ん?
あ、いたたたっ!?
「先輩っ、いたいー!」
なんか玉袋に鈍い痛みがあああああ!
「うふっ♪やった、成功〜。これって、つけるのタイミングが難しいのよね。」
先輩はぱっと僕から離れ、向かい合う。
体が自由になる。
「イク瞬間じゃないと、舌がささらないのよね〜」
にこにこの先輩。
「うふふふ、おちん○○、見てごらん♪」
僕は己の下腹部をみた。
なにーーーっ!!!
ひぃぃっ!!!
僕のちん○に茶色の蛇が食いついてる!
いや、蛇じゃない!
蛇みたいな尻尾をもつチューブ状の生き物だ!
しかもクワガタムシみたいに頭に角をもってて、それが僕の玉袋を刺してる!
「せんぱいっ!こ、これは・・ひぃぃ・・」
先輩はウィンクした。
「永遠に愛してくれるっていうから、付けさせてもらったわ。精液収集器よ。あなたにとってはオナニー用具みたいなものね。すっごく気持ちいいけど、尿道に舌を差込むから射精できなくなるの。白いエキスはその角から、子種は舌から直接吸収するのよ。」
「せんぱい、ひどいですーーーっ!!早くとってください!!」
「精液採り尽くしたら、とってあげるわ。」
先輩は意地悪く笑む。
「分かりました、じゃあ・・出しますよ、もう・・」
「そうふてくされないでよ。あたしがちゃーんとお相手してあげるから・・」
先輩はそういうと、また僕に寄り添って、僕のちん○にまたがってきた。
やっぱり愛しくて、おっぱいを服ごしに包んでしまう僕の両手。
「先輩・・」
「何回イっても射精しないから疲れないの。だからイキ放題よ。ね?いいでしょ?」
先輩は、精液収集器の頭の部分を手でさする。
「ん、うくっ・・」
蛇の頭がきゅっと締まる。
その中はぼこぼこと突起があって、カリ首やその裏を満遍なく責めてくる。
「どう?人間の女のまん○よりずっといいわよ。」
飼い猫をなでるように、先輩は収集器をさすり続ける。
ぐちゅ、べちょっ。
収集器と僕のペニスの接合部分が粘液で満たされていく。
生暖かく、肉棒がじんわりしていく。
「くうっ。」
「エッチな気分になればなるほどよくなっていくわ。さあ、私に入れてると思って。」
「先輩・・あとで、本当に入れさせてくださいね!」
「もちろんよ、何億回だって生で子宮うたせてあげるんだから・・・」
収集器が、ぐっ、ぐっと周期的な伸縮を繰り返す。
そして、いつのまにか前後運動も始めている。
「うふふふ、愛のピストン運動が始まったわよ?」
「先輩とつながってるみたいです・・・!」
「10回分イったら許してあげるね。」
「先輩もあとで・・・僕のものでイってくださいね・・・」
「うふん、生意気言っちゃって、可愛いんだから。」
先輩は収集器をさするスピードをあげる。
と、・・・まるでセックスのラストスパートのようにピストン運動が速くなる。
ぐちょ、ねちゃ、じゅ、じゅっ!
ものすごい勢いで肉筒が射精を促してくる!
肉筒の中も、突起自体がしなるように動いて、びんびんになったペニスを責める!
全身を打つ快楽の波に夢中になり、僕も腰を前後させる。
こ、これは気持ちいい・・・!
僕は先輩の背中にしがみついた。
ひだひだの密度の高い膣に挿入して、女の子に散々腰を振らせてるみたいだ!
「はぁはぁ、も、もう・・」
僕がそこまでいうと、先輩は僕にディープキスしてきた。
彼女の舌に夢中になる間に、股間がじわっとして体が軽くなる。
甘い射精感に脳髄が痺れた。
「うっ、くうううっ・・」
どくん!!
どっくん・・
イった。
しかし射精することはない。
「ああっ、はぁっ、好きです、先輩・・」
「うふっ。ほんと可愛いね。やっぱり予定変更するわ。あと一回いったら、本番してあげるね。もう我慢できない、はやくあなたとつながりたいの!」
「はい、先輩・・」
「これからはずぅっと一緒だからね・・」
僕はこれから永遠に、サキュバスである先輩を愛して精液をささげつづけるんだ・・
「っ・・」
ミーナの子宮に射精したところで目を覚ました。
やばいくらい幸せで気持ちいい夢だった。
こりゃ、中毒になるわい・・
真っ暗な自分の部屋。
部屋に差し込む街灯が、壁をぼんやりと照らす。
外を走る車の音。
僕は現実世界に叩き出されたのだ。
寝返りをうってベットの中央を見る。
ミーナが寝そべって僕を見ている。
乱れた長い髪が美しい。
「愛の夢、楽しかった?」
「中毒になりそうだよ。・・大好きだよミナ、僕、君のこと愛してる。」
夢であんなに愛した人が僕の目の前にいるのだ。
僕はミーナに寄り添って、ディープキスを繰り返す。
それでも我慢できず、彼女の上に覆い被さった。
ミーナは僕の背中を愛撫してくる。
暗い中でも、僕の鼻先と彼女の鼻先がふれあいそうなのが分かる。
僕を見守る優しい目が二つ。
二人の呼吸も体温も、溶け合っていた。
「もお。エッチは無理よ。精液は一滴も残ってないもん。」
「こうしてるだけもいいんだ。」
「あたし、どこにも逃げたりしないから。体が元気なときに愛してくれればいいのよ?」
「うん・・でも・・こうしてたい・・気が狂いそうなくらい、愛しいんだ・・」
「あは、ちょっとやりすぎたかな。いっぱい搾っちゃってごめんね。」
「謝ることなんか・・」
「寝てるところ起こしちゃったし、ちょっと正気も、奪っちゃったかな・・。」
「僕は正気だよ。」
「じゃあ、問題です。どうしてこんな時間に起こされたか分かる?」
「え!?なんだろう・・」
「エヘヘヘ、ちょっと相談があるの。ひでっちの返事が聞きたくてね。」
「どんな相談?」
「ねえ、恋人じゃなくて友達として互いの理解を深めない?」
「お色気ぬきで話しするってこと?」
「エッチもいいけど、じっくりお話するのだって楽しいのよ。」
「そういや僕ら、互いのこと、まだよく知らないもんな。」
「明日は相互理解を深める総合学習でーす。」
「明日か、びっくりしたよ。今日これからかと思ったぞ。」
「そんなことしたら、ひでっち倒れちゃうよ。結構疲れてるはずだもん。」
確かに、起きたときはさほど意識しなかったけど、かなり疲れてる。
本物のサキュバスと交わったって実感があるけどな・・。
寿命は縮まりそうだ。
翌日。
日曜の昼下がり、僕らはのんびりと出発した。
行き先はミーナの母、つまり淫魔の女王がいるビジネスビルだ。
新幹線で片道30分ほど。
え?ミーナの移動魔法で移動すればいいだろって?
こうやって二人でデート気分で移動するのがいいんじゃないか。
どっちかっていうと僕は、エロゲームのセーブデータ書き換えはしないタイプだ。
インストール直後にセーブデータを書き換えてCGオールオンにする君らとは違う。
さて。
30分は短い。
二人で車内でお茶を飲んだらすぐ着いた。
え?性処理はすませてきたのかって?
うるさい香具師だな、あんたも。
当たり前だろ、そんなの午前中に十二発ぶちこんできたぜぃ。
駅から出ると、すぐ目の前に思わず見上げてしまうビジネスビルがあった。
「こ、これ?」
「そー。これこれ!・・そうだ、手、つないでよ。」
お色気なしだって言ってたのに。
まあいいか。
こんな可愛い恋人と手をつなげるんだから、幸せなことだ。
手をつなぐと、いつもはべたっと体を寄せてくるのに、今日は寄せてこない。
ん?
ただ手をつなぐだけだ。
はて?
僕らは自動ドアを通り抜けて受付へ行く。
受付嬢は二十歳くらいのきれいな女性が二人だ。
「こんにちは〜。」
ミーナが笑顔で声をかける。
「あら久しぶり!お母さんに会いにきたのね。今上にいるわよ。」
受付嬢の一人はそう言って僕を見た。
僕と視線があう。
「どうも、こんにちは。」
とりあえず挨拶してみる。
「あら。あなたはミーナの・・うふふふふ、話には聞いてたけど。」
もう片方の受付嬢もくすくす笑い始めた。
獲物を見つけたサキュバス。
そんな感じ。
「えっとぉ、18階の資料室に入ってるますから。」
ミーナはそう言って、さっさと僕の手をひっぱっていく。
「絶対あたしから離れちゃだめだからね。下手すると殺されちゃうんだから。」
「物騒なところだなあ・・」
「ふつー、人間は絶対入ってこれないところなんだぞ!」
怖い怖い。
4つ並んだエレベーター。
いったい何人、いや何匹の淫魔が勤めてるんだろう。
「ずいぶん大きな建物だね。」
「へへへ、全部ママのものよ。」
たいした経済力だな。
大規模店舗や工場を持っていても不思議じゃない。
「資料室って言ってたよな。どんな資料があるんだ?」
「歴史よ。本みたいに読むんじゃなくて、見て感じる歴史。」
ミーナはすでにこの世界の歴史は教科書で読んでる。
今度は僕が淫魔の歴史を学ぶ番ってことか。
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